「現代マネジメント研究」第2回 山下清司氏 講義

2024年度 中部学院大学・シティカレッジ関・各務原 公開講座

第2回『~継承と発展~しあわせなまちを未来をつなぐ』

関市長
山下 清司 氏

 「現代マネジメント研究」第2回の公開講座は5月20日、地元の山下清司・関市長を講師に迎えて行われた。山下市長は講義で関市の観光、伝統文化から産業振興、福祉施策に至るまで市政全般についてきめ細かく紹介。参加した教育学部、人間福祉学部、短期大学部の学生約100人と一般市民約30人はメモを取るなど熱心に聴き入った。

「現代マネジメント研究」の講義で関市の施策について紹介する山下市長  「現代マネジメント研究」の講義で関市の施策について紹介する山下市長 
関市の産業や観光、福祉施策などついて熱心に耳を傾ける学生たち 関市の産業や観光、福祉施策などついて熱心に耳を傾ける学生たち

 山下市長は昨年9月の市長選挙で初当選。市職員として40年を超える豊富な行政経験に基づいて市政のかじ取り役を務めている。はじめに関市の産業や伝統文化、とりわけ市を代表する刃物産業や観光の目玉である小瀬鵜飼、円空仏、名もなき池(モネの池)などについて紹介した。

 市職員として農務課、市民協働課、商工課で取り組んできた仕事を振り返り、市長になってからの政治姿勢としては「継承、改革、進化」の3つの言葉を挙げた。さらに「私の推し活」として市の特産米を使用した酒造りや環境保護への取り組みを紹介。酒造りでは関市の倉知祭り(けんか祭り)の掛け声から命名した酒「さんやほう」のエピソードをオリジナルの歌と動画で披露した。また希少種の淡水魚「ウシモツゴ」を保護する環境保護活動や地元・黒屋地区の獅子舞保存会の活動など自身が応援している「推し活」に触れた。
 関市の施策としては、少子高齢化社会に対応する「せきっこ未来応援券」(18歳までの子ども1人当たり3万円給付)や高校生までの医療費の無償化、保育料軽減、結婚時祝い金などきめ細かな福祉施策を進めていると強調。産業振興では市内企業の協力を得て実施している「関の工場参観日」やビジネスプラス展(80社が出展)、ビジネスプランコンテスト(起業者への奨励金)、女性が働きやすい職場の認定事業などを紹介した。
 山下市長は関市の「ふるさと納税」が昨年度の納税額で50億円を突破し、東海地方では名古屋市に次いで2番目だったことにも触れ、「刃物の町を全国的にアピールでき、コロナ禍の巣ごもり状態の中でも包丁などの納税品が好調だった」と話した。

 最後に「市民の声を市政に反映するため、40年ほど前から市民参加、20年ほど前から市民協働を訴えてきたが、これからは市民と一緒につくる共創のまちづくりを目指したい。私は地方こそ住みやすいと思う。若い学生の皆さんは大都会に行きたいと思うかもしれないが、もっと田舎の良さを知り、関市や各務原市など地元に住んでほしい」と呼びかけた。

「市民共創のまちづくりを目指したい。田舎の良さを知り、地元に住んでほしい」と学生に呼び掛ける山下市長 「市民共創のまちづくりを目指したい。田舎の良さを知り、地元に住んでほしい」と学生に呼び掛ける山下市長
学生からの質問に丁寧に答える山下市長  学生からの質問に丁寧に答える山下市長 

                                                                                    (文責:碓井 洋  写真:野口晃一郎)

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