2025.05.28
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現代福祉マネジメント:被災地への継続的な支援と災害福祉の大切さを学ぶ

5月28日、第2回地域公開授業「現代福祉マネジメント」が行われた。テーマは「災害と福祉-能登半島地震の現実を踏まえてー」。講師は、認定NPO法人 レスキューストックヤード 代表理事 栗田暢之 氏。この日も地域の皆さんと学生が一緒にお話を聴いた。被災者に寄添い伴走型支援を行う「災害ケースマネジメント」の大切さを教えて頂いた。
次回は、6月4日
テーマ「不登校・ひきこもりから社会的孤立を考える」
NPO法人仕事工房ポポロ 理事長 中川健史 氏
【学生の感想】

災害を福祉の目線で見られていて、福祉を本当に必要としている人に寄り添い、懸命に支えようとしている姿勢に感銘を受けた。高齢者の方が人生の最終章に震災により生きることに対してあきらめを感じているという話を聞いて、震災による環境への影響はもちろん人間の潜在的な力である生きる力まで奪ってしまうという心理的な影響まで与えるということに震災という問題のやるせなさを感じた。
栗田氏は今の被災地におこっている問題を具体的に客観的に見ており、また福祉の観点から見たときの行政や社協との連携の大切さを説いており、福祉を学ぶものとして参考にしたいと思った。
人間福祉学部 4年生 K・H
今日の話を聞いて災害とはその時だけのものじゃないことを改めて理解できた。災害のニュースで基本的に取り上げられるのは、災害が起きた直後のことばかり。災害が起きている時に大変なのは誰もが知っている。けれど実際に災害に遭った人達は、災害が起きてからすぐ終わるわけではない。災害が起きてから復旧までにものすごい時間がかかる。その期間ニュースで取り上げれることはないが現地の人はものすごい大変な思いをしている。中学生が狭い避難所に友達を呼んでお母さんに叱られた話を聞いた。叱ったお母さんの気持ちもわかる。けれど中学生も何年も我慢してきた。それでお母さんに叱られて言い返したくなる気持ちもすごくわかる。それくらい災害というのは長く続くもの。認定NPO法人レスキューストックヤードは、災害時の支援活動やその後の支援をしている。南海トラフがいつ起こるかわからない。自分も災害に遭う確率の方が高いと思うから、今回の話をしっかりと頭に入れて、実際にあった時に活かしていきたい。そして機会があったらボランティア活動にも参加していきたい。
人間福祉学部 2年生 S・R
今回のお話を通して、災害発生からその後の経過状態、起こる問題について詳しく知ることができた。災害による死者も問題ではあるが、災害による関連死が大きな問題であり、これは人々の努力によって数を減らすことのできる問題なのである。地震などの災害そのものが人々に対して及ぼす被害も甚大ではある。しかし、真に恐れるべきなのは災害によって、人々の心に大きな傷が残ることである。全てを奪われた心の傷、精神的負担は計り知れず、簡単に人の命を奪ってしまう。そんな負担をいかに減らせるかが、今後の被災時に重要となってくる。その中の1つの答えが、本時の講義で語られていたボランティア活動であった。今回の講義を通し、被災地に対するボランティア活動がどれほど重要であるかについて理解することができた。私自身、行動力が無く、ボランティア活動に参加することはなかったが、被災地への復興ボランティアについては少し興味がわいた。なかなか行ける機会はないが、時間のあるタイミングに1度はボランティア活動に参加してみたいと感じた。
人間福祉学部 2年生 T・F
お話をお聞きして、ニュースや新聞などのメディアに掲載されていないだけで大災害が発生した裏でたくさんの課題や問題点があるのだと知った。「障がい者が二重の苦しみをしている」という学生の言葉が心に刺さった。避難生活をする中で、障害を持った方や身体の不自由な高齢者にとって少しでも快適な避難生活を送れる工夫が強いられると思った。また、いざ災害が発生した時のために日頃から準備や対策をする必要があると感じた。食事をどうするか、排泄をどうするかなどを考えると、日頃からの準備が大切だと学んだ。排泄後の凝固剤での処理や、寝る際の段ボールベッドは避難生活をするうえですごく大切だと学んだ。身体的にも、精神的にもかなり苦しい避難生活を強いられる人に私たちは何ができるのか、苦しい中でも生きる希望を持つために何かできることはないか、と考えさせられた。
人間福祉学部 2年生 M・T
今回の授業を通して目に見える支援だけでなく、人の心に寄り添い、尊厳を守る支援の重要性を理解できた。私たちは災害に備えるだけでなく、「生きる力を持った人への適切な支援」を学ぶことが必要だと考えた。被災とは、被災者の人生を大きく揺るがす一大事であることを再認識した。だからこそ、被災者は「助けて」と言う勇気が必要であり、周囲も「助けてと言えない人」を見つけ出すためのアンテナを張る必要があることが分かった。
人間福祉学部 2年生 M・M