第20回ぎふLD・ADHD等学習会を開催しました

講演する田中康雄先生 講演する田中康雄先生

2021年6月26日(土)、中部学院大学人間福祉相談センター主催で「第20回ぎふLD・ADHD等学習会」を開催しました。

本学習会は、この分野の第一線で研究や臨床・実践で活躍をされている講師を招き、岐阜県をはじめ連携自治体や親の会などの後援を受けて実施してきました。
今回は20周年という節目にあたり、本学習会で過去に好評であった田中康雄先生(こころとそだちのむすびめクリニック院長、北海道大学名誉教授)をお迎えし、「そだちの臨床とアタッチメント障害」というテーマでお話ししていただきました。

新型コロナ禍の影響で、オンライン開催にいたしましたが、医療や保育、教育、福祉などの専門職の方に加え、裁判所や行政機関、対象児等の保護者、一般市民など、全国各地から400名近くの方々にご視聴いただきました。

宮本正一所長の挨拶の後、20周年を迎えるにあたり本学習会にご功労いただき逝去された故人に追悼を捧げ、その後2時間にわたり田中先生からご講演を受けました。

田中先生は、愛着(アタッチメント)についての基礎理論や現在の研究・臨床の動向ついて、具体的でわかりやすい事例をまじえながら解説し、この問題の複雑で困難な問題や対応について、ご自分の臨床例もまじえながらお話されました。
問題の解決を急ぐのではなく、「不確かさ」を抱えながら、粘り強く、チームで対応することの重要性がそのなかで強調されました。

参加者からは、「田中先生の人間性が伝わってくる内容で、身にしみてくるような温かい気持ちになった」「丁寧でわかりやすい資料ときめ細やかなご説明、優しい口調が加わり理解しやすかった」「最近、愛着障害について不正確な記述や解説を目にすることが多く、それが現場に広がりつつあることが気になっていたので、正しい情報を発信して下さることにはとても意味があるように思った」など多くの方からご丁寧で好意的な感想をいただきました。
 
本学習会の開催にあたり、ご参加、ご協力いただいた皆様に感謝するとともに、今後とも本センターの相談活動等、諸事業へのご理解、ご支援をいただけますよう、お願い申し上げます。