可児市国際交流協会さつき教室と多文化交流|中部学院大学・中部学院大学短期大学部ホームページ

可児市国際交流協会さつき教室と多文化交流

 6月18日(金)、NPO法人可児市国際交流協会の日本語教室「さつき・かがやき教室」(以下さつき教室)の生徒14名と支援者等7名が、中部学院大学各務原キャンパスを訪問し、教育学部1年生の保育者を目指す学生43名と交流しました。

 4月より、大学生は「保育内容(音楽表現)I」の講義にて、日本のわらべうたに関して理解を深めてきました。さつき教室の生徒は、自分のもう一つのルーツについて大学生に伝えたいことを考え、日本語を使った発表の練習をしてきました。

 さつき教室の生徒は、「幼児と環境」の講義にも参加し、学生とともに「身近なもので遊ぼう」というテーマのもと、折り紙や紙コップを利用して大学の講義を体験しました。続く「保育内容(音楽表現)I」の講義では、大学生・生徒が幼児向けの歌や遊び、その背景にある文化を教え合いました。大学生にとっては、多様な国や地域の文化への理解を深め、非言語的コミュニケーション力や表現力を磨く機会になりました。また、生徒にとっては、自身のもう一つのルーツの文化やクラスメイトについて理解を深め、教えることを通してさらに自信をつける機会となったようです。

 さつき教室の生徒の中には、大学生に教えることについて不安や緊張を感じていた者もいました。しかし、熱心に学ぼうとする大学生と関わるうちに、自文化について「これも紹介したい」という意欲が高まり、即興で歌や遊びを教える姿が多く見られました。当初、「どうしよう。怖い、帰りたい。」と言っていた生徒は、交流が深まるうちに「来てよかった。みんないい人。」と別れを惜しんでいました。一方、大学生からは、「自分たちの説明が伝わるか心配だったが、そんな不安がいらなかったくらい楽しい時間が過ごせた。」、「知らなかった文化も、丁寧に説明してくれたおかげで理解することができた。」などの感想が得られました。

 本交流を通して、生徒・大学生がお互いに、多様な文化に触れ、多文化共生社会にふさわしい関わり方について学びを深めることができました。この後の講義では、大学生はさつき教室の生徒から教えてもらったことをもとに、幼児にどう教えるかを考えていきます。

 
さつき教室の生徒は、「幼児と環境」の授業に大学生と一緒に参加しました。まずは、リズムに合わせてグーチョキパーを交互に出す手遊びで授業開始です。左右同じ手だと簡単だけれど、徐々にレベルアップ。左右異なる手で挑戦すると、頭も手も大混乱です。音楽に合わせて、頭も体もフルに使いながら、楽しく授業への意欲を高めました。
使い終えた廃材は子どもにとっては「遊びへと繋がる宝物」です。そこで、身近な折り紙を使った遊びに取り組みました。高所から落とすと、くるくる回転しながらゆっくり落ちていくプロペラ作りです。折る場面では苦戦する一面もありましたが、完成した後は、友達同士で紙コップでキャッチし合うなど、子どもの気持ちになって遊び込みました。
大学生は、伝えたい日本のわらべうたを選び、わかりやすく教える工夫をしました。このグループが選んだ《はないちもんめ》は、ルールが複雑ですが、ロールプレイを見せることでさつき教室の生徒はルールを理解した様子でした。
このグループでは、日本のわらべうた《おーちたおちた》を教えました。雷やゲンコツのイラストを提示して、わかりやすく教えることができていました。さつき教室の生徒は、すぐにリアクションを覚えることができていて、大学生と良い勝負でした。
大学生のグループリーダーは、時間を見ながら、全体グループで話したり、小さなグループで話したりと、交流の方法を工夫していました。このグループでは、フィリピンの乗り物や、食べ物などについて教わりました。フィリピンは地域によって言葉や文化が大きく違うので、今後の講義で他のグループと学んだことを交流していきましょう。
このグループでは、フィリピンの食べ物と、ベトナムの衣装・食べ物・観光地等を教わりました。大学生は、上手に盛り上げて、さつき教室の生徒から話を引き出していました。普段聞いている音楽について話したり、ベトナムで幼児や児童がよく歌う《Ngày Đầu Tiên Đi Học》という曲をみんなで聴いたりしました。
ブラジルの《Soco bate vira》というお手合わせの歌を教えてもらいました。あっという間に大学生が覚えてしまったので、さつき教室の生徒たちは、《Escravos de Jó》という曲も教えてくれました。大学生は「動きが難しい」と苦戦しながらも、最後は音楽に合わせてコップで遊ぶことができました。
このグループでは、元々の計画では、タガログ語の《幸せなら手をたたこう》のみ教わる予定でした。しかし、大学生は短時間でそれをマスターしたため、中国語、日本語、英語も教えあい、最後には歌えるようになりました。生徒・学生の臨機応変さや吸収力に教員・支援者一同驚かされました。
《I wanna be a tutubi》というフィリピンの歌と、伴って遊ばれるコイン回しを教わりました。当初、旋律の複雑さに戸惑いながらも、さつき教室の生徒から歌のリズムを何度も聞き直して、旋律と歌詞の一部を覚えました。さつき教室の先生に、どこにコインがあるか当ててもらい、大盛り上がりでした。
このグループは、フィリピンの《Paa Tuhod Balikat Ulo》という《あたまかたひざぽん》のような動きがついた歌を教わりました。さつき教室の生徒がとてもノリノリで教えてくれて、大学生もつられてノリノリで取り組めました。こちらのグループも、もう1曲教えてもらいました。

 大学生の感想コメントよりいくつかご紹介します。

●活動をする前は、さつき教室の子たちとたくさん話せるかな、遊びの説明はきちんと伝わるかな、と不安ばかりでした。しかし、そんな心配はいらないくらいとても楽しい時間が過ごせました。私たちが一生懸命説明したら、頑張って聞いてくれて理解してくれたし、フィリピンについてもとても分かりやすく教えてくれました。さつき教室の子たちと関わるだけでなく、活動を通してまだ話したことのない同級生とも関わりを持てて嬉しかったです。
●私は、ブラジルの方と交流しました。日本語でブラジルの手遊びやゲームなど色々教えてくださいました。知らなかった文化なども多かったですが、丁寧に説明してくれたおかげで理解することができました。短い時間でしたが、楽しく交流することができたので良かったです。
●授業では、思っていたより活発に質問やお話、子どもの歌に取り組むことが出来たので、とても良い交流になったと思います。はないちもんめでは、私たちが元気よく活動している姿を見てもらって、手をつなぎながら楽しく活動ができました。外国の人と交流する機会がないので文化や食を知るとてもよい時間になりました。
●私は、ブラジルの子と交流しました。最初は緊張であまり話してくれなかったけど遊んでいくうちにたくさん笑顔になってくれてよかったです。普段はできない貴重な体験ができて楽しかったです。
●私は、さつき教室の子供たちとの交流を通して、遊びや歌や踊りはどんな国籍の人であれ誰とでも仲良くなれる魔法のようなものに感じました。さつき教室の子供たちと仲良くなっただけでなく、まだ話したことのない同じ学部の子とも仲良くなれて凄く良い体験でした。また、相手の子の国について沢山質問すると嬉しそうに答えてくれたので、私が保育者になって同じような子供に出会ったらまずは、「興味があるよ!」ということを相手に示すことから始めたいと思いました。