過疎の街で、子どもの楽しみを育み、サポートする

“グリーン・ソーシャル・ケア・ワーク”をゼミナールのテーマとして、地域貢献を実践・研究する宮嶋ゼミでは、8月5日(月)~9日(金)の5日間にわたり開催された、第41回【土と水と緑の学校】に参画しました。

【土と水と緑の学校】は、自然と語り自然に学ぼう”をスローガンとする、公益社団法人アジア協会アジア友の会と和歌山県新宮市が主催する野外教育活動です。
この活動の趣旨に賛同し、本部ボランティア(=子どもの活動のバックアップ)に、ゼミ生9名と教員が参画しました。
 アジア協会アジア友の会(JAFS)は、アジアに井戸を贈る活動から始まった国際民間協力団体(NGO)です。
 国内事業の一つである【土と水と緑の学校】は、地球環境保全活動、次世代への環境教育を目的とした国際グリーンスカウト運動の一環として、昭和59年以来、毎夏和歌山県新宮市との共催で開校されました。自然体験の少ない子どもたちに世界遺産の熊野古道を舞台とした新宮市で、大自然の中で生活し、自然から学び、自然と調和して生きることにより、私たちの住む地球の基本的財産としての土、水、緑について学び、その役割、大切さを伝えることが目的です。

学生たちの活動は、子どもたちのサポートのほか、イベントを運営する「本部」を支えることでした。本部の仕事は、参加者の食事・健康・安全の管理並びに、近隣並びに環境への配慮です。これらの重要性を、活動を通して学びました。 ボランティア中の生活は、やや制約と制限はありましたが、ユニークな体験もたくさん盛り込まれていました。

例えば、入浴は毎日徒歩5分のところにある、研修所で、露天風呂付き天然温泉に入れました。本部での就寝は寝袋を活用し、体育館の床に寝るというスタイルでした。消灯は、原則として午後11時。洗濯は3台の洗濯機を皆で活用しました。そして、禁酒と電波障害。電車は1~2時間に1本。岐阜から現地まで車で約4時間半。

 子どもたちの活動は、①班ごとに、リーダー(大学生や社会人)とジュニアリーダー(高校生)、小学3年生から中学3年生までの子どもたちがグル-プになり、共同生活をします。②子どもたちの体験学習は、寺子屋(小さな拠点)形式で、寺子屋をめぐりながら、「土・水・緑の授業」プログラムが進められます。③宿泊拠点も日々、公民館、小学校、テントなどへ移動します。

 「水の授業」では、学生たちは子どもたちの活動を見守りました。川には、陽炎の幼虫や川エビ、あゆやカワムツ、がたくさんおり、深みにわなを仕掛け、たった1時間ほどで、30匹以上のカワムツがとれました。学生たちの【見守り力】が発揮された場面でした。

「緑の授業」 と 「カヌー体験」では、 子どもたちに寄り添いながら、慎重に山登りをサポートしました。また、子どもたちがカヌー体験をしている最中の監視は、【するどい動体視力】が必要な活動でした。 

活動4日目には【ミニオリンピック】が子ども達の手で企画・運営され、それをバックアップしました。子どもたちが考案したオリンピック種目【巨大綱引き】は、班対抗競技であるとともに、子どもと大人で競い合いました。結果は、「現役の硬式野球部員たちの本気はすごかった」という印象で終わりました。その後の後片付けも主体的に行い、原状復帰に貢献しました。

学校最終日(5日目)には、朝食後に主催者から【感謝状】が全学生に贈られました。

閉校式では、課外授業で作成した「ふり返りソング」(歌詞がコメントになっている)を子どもたちが披露しました。また、子どもたち一人ひとりには【修了証】が贈られました。 土水校歌合唱の後、参加者全員で記念写真を撮りました。

今回の活動への参画は、リピーターが多いという【土と水と緑の学校】が、これからも長く実践されていくために、学生ボランティア(若い世代)への期待が大きいと感じられるものでした。 この活動の成果は、学生たちが子どもたちへの優しいまなざしと規律ある真摯な姿勢を学ぶ機会になったことでしょう。 今後、参加した学生たちはこの経験を自らの言葉(文章)で表現していくことになります。

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