2025.06.26
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人間福祉学部3年生が重症心身障がい児施設を見学しました

6月26日、人間福祉学部3年生の名倉ゼミと介護支援コースに所属する学生13名が、岐阜県総合医療センター重症心身障がい児施設「すこやか」を見学しました。重症心身障がい児施設「すこやか」は、重度の肢体不自由と知的障害とが重複した児童が入所しており、日常生活の指導や治療等を行う医療型障害児入所施設です。

はじめに、2グループに分かれ施設内の説明を受け見学しました。部屋ごとにモニターや高度な医療機器が備え付けられており、ベッド上で保育士とともに療育活動を行っている児童もいました。その後、介護福祉士統括から「介護福祉士について」の説明を受けました。4月に新人として入職した本学卒業生の話も聴きました。周産期医療の現状や医療的ケア児の支援の必要性、障害者総合支援法・児童福祉法など多くの事を学びました。医療依存度の高い子どものケアは看護師と共に実践することや、療育活動に携わる保育士も含め多職種で連携し支援していることを教わりました。
学生の感想

◆今回、すこやかの施設見学をさせていただいて、自分が実習で行った老人施設や障害者施設とは違った雰囲気や支援内容を知ることができた。特に印象に残ったこととしては、言語でのコミュニケーションが難しいため、モニターから変化を読み取って支援していることを知ったことである。少し身体に触れただけでモニターに変化がみられることがあると知り、モニターからその人の思いなどを読み取ることが難しそうだと感じたが、変化を観察し、それはどういう想いを伝えてくれているのか考えることを大切にすることで、その人が生活しやすい支援方法に繋がってくることを学ぶことができた。

◆重症心身障がい児を持った親が在宅で手技を練習するために、一日を通して覚えてもらったりしていることや、家族の中には気持ちの整理ができず受け入れることができない方がいるということを知りました。ポジショニングや反応についてなど、話すことが出来ない子どもたちのために多職種が連携して一人ひとりに適したケアを行っているということを聞き、より良いケアを行うために多職種で考えるということがとても大事だと思いました。今回の見学で重症心身障がい児施設は子供や家族にとってとても大切な施設だということが分かりました。

◆施設を見学することも、働いている人の声を実際に聞くこともなかなか経験することができないことなので貴重な体験になった。反応がない子や話すことが難しい子が多いため、サチュレーションなどの数値でコミュニケーションを図っているというのが印象に残った。すぐに気持ちや、些細な変化に気づくことは難しいと思ったので、長期間の観察や、関りが必要になるのだろうなと感じた。また、療育活動の様子を見て、介護福祉士、看護師だけでなく、保育士など様々な職種の方が連携して、支援しているということを知ることができた。高齢者施設では見ることのできない多職種の支援を見学することができ大変有意義な機会であった。

◆色々な病気と症状で、児童一人一人が全く違う特徴を持っていると感じました。児童が見えているか、聞こえているか、詳しいことは分からなかったですが、介護職員の方は「〇〇ちゃん、今日はたくさんお客さんが来たね」「ちょっとごめんね、寒いかも」と優しく丁寧に声をかけたり、保育士の方は療育の中でしっかり児童の目を見て小さな変化を見逃さないようにしていたりして、児童のことを本当によく考えられているのだなと思いました。