人間福祉学部

卒業生への新型コロナウィルス感染拡大に関する緊急アンケート結果

2020.04.29

新型コロナウィルス(COVID-19)の感染拡大は、私たちの「暮らし」「生活」、そして「生命」に大きな影響を与え、医療現場、教育現場、労働現場、福祉現場は今までに経験したことがない状況に直面しています。報道で様々な現場の実情や情報を私たちは見聞きしますが、より具体的な福祉現場等の実態を把握する必要があると考え、精神保健福祉コースの卒業生(通学課程と通信課程)に協力してもらい、緊急アンケート調査(2020年4月20日~4月24日)を実施し、114名の卒業生の皆さんから回答をいただきました。ここでは、現場で奮闘している卒業生の皆さんの声や思いを中心にご報告します。

1. 回答者114名の概要

  • 教育課程は、「通学課程」96名、「通信課程」18名でした。
  • 年代は、「20代」63名、「30代」27名、「40代」16名、「50代以上」8名でした。
  • 勤務先の所在地は、「岐阜県」62名、「愛知県」16名、「静岡県」「長野県」4名などでした。
  • 所属は、「福祉施設・事業所」50名、「医療機関・診療所」26名、「高齢者施設」10名、「行政機関等」20名、「その他」8名でした。

2. 新型コロナウィルス感染予防業務に関する負担度

  • 新型コロナウィルス感染予防の新たな業務に対する負担感は、「少し負担を感じている」62名、「とても負担を感じている」26名でした。

「少し負担を感じている」と「とても負担を感じている」を合わせると約80%であり、現場の職員の皆さんの負担感はとても大きくなっていると考えられます。

新型コロナウィルス感染予防業務に関する負担度円グラフ

3. 新型コロナウィルス感染状況が利用者等に与えている影響

  • 新型コロナウィルス感染の状況が利用者等に与えている影響は、「見通しがつかない状況への不安」86名、「感染への不安や恐れ」82名、「不安を訴える人が多くなった」64名でした。

職員の皆さんは施設等を利用する方が抱いている不安感や恐怖心と向き合い、寄り添いながら支援を行うことがこれまで以上に多くなっていると考えられます。

新型コロナウィルス感染の状況が利用者等に与えている影響グラフ

4. 現場で不足しているもの

  • 現時点において現場では、【衛生用品】では「消毒液」「消毒用アルコール」、【防護用品】では「マスク」「ゴム手袋」、【医療機器】では「体温計」といったものが不足しています。また、物質的なもの(ハード面)だけでなく、「人員」「時間」「危機意識」「情報」といったソフト面も不足していると感じている人も一定数いました。

時間の経過とともに少しずつハード面の不足は解消すると思われますが、対人援助の生命線である「人」「情報」「意識」といったソフト面への対応や手立てが今後とても重要になってくると考えられます。

現場で不足しているもの一覧表

5. 新型コロナウィルスの対応や影響で困っていること

  • 【ストレス・不安・疲れ】に関するものは、「施設がクラスターになってしまうことの不安」「職員がウィルスを持ちこむことで院内感染に発展する恐れ」「面会制限や外出制限により患者のストレスが増加」「利用者と職員のメンタルバランス」などが挙がりました。
  • 【支援・関わり・活動】に関するものは、「支援が必要な人に行き届かなくなる」「代替サービスの用意が不可能」「外出プログラムができず更に閉鎖的」「退院支援の流れがスムーズにいかない」「グループホームの見学ができないため退院がのびてしまう」などが挙がりました。
  • 【経済・財政】に関するものは、「活動自粛に伴う売上減少」「事業所の収入面の減少」「報酬減少や事業収入減のため人件費捻出困難」などが挙がりました。

職員の皆さんは利用者さんの健康や感染予防に気を配りながら、また、この状況の中で行える支援のあり方を模索し、そして、所属組織の経営や運営の面にも意識を傾けなければならない立場となっており、これまで以上に緊張感を抱きながら業務を行っていると考えられます。

新型コロナウィルスの対応や影響で困っていること一覧表

6. 中部学院大学への要望等

  • 大学への要望として、「この地域や関係機関の情報を発信してほしい」「コロナに関する他の施設の対応方法など情報共有して頂けると有難い」「保育園の受け入れを拒否された看護師さん達が働けずに困っているため、医療機関で働いているスタッフの子ども達への支援をして欲しい」「卒業生のネットワークがほしい」などが挙がりました。

現場に身をおいている卒業生の皆さんの声に耳を傾け、地域の職能団体とも連携を図ることで、大学にしかできないこと、大学だからこそできることが必ずあるはずです。

今回の調査結果を踏まえ、人間福祉学科としてできることを継続的に考えていきます。卒業生の皆さまも調査結果を見ていただき、ご意見やご要望などありましたらご連絡ください。
調査のご協力、ありがとうございました。

調査結果の概要

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