経営学部

「現代マネジメント研究」第6回 濱島秀行氏 講義

2019.06.25

2019年度 中部学院大学・シティカレッジ各務原/関 公開講座

第6回 『こころをつなぐ音楽療法』
岐阜県音楽療法士・ヴァイオリニスト 濱島秀行 氏

濱島秀行氏

濱島秀行氏

演奏する濱島氏

6月25日(火)第2限、第6回の「現代マネジメント研究」講演会を開催しました。二十年に及ぶ歴史を持つこの講座は、短期大学部経営情報学科時代からの伝統ある授業の一つで、市民の皆様方のご要望にお応えして一般公開してきたものを、各務原キャンパス開設の2016年度から、経営学部とシティカレッジ各務原・シティカレッジ関との連携事業とし、さらに2018年度からは全学と全シティカレッジ対象の「中部学院大学公開講座」として実施しています。
講師をお願いしたのは、岐阜県音楽療法士で、本学人間福祉学部卒業(2回生)のヴァイオリニスト濱島秀行氏です。氏は本学卒業生としては初めてこの講座に登場していただきました。
ご挨拶の代わりにと、エルガーの「愛の挨拶」の演奏でご講演が始まりました。この他にも、濱島氏が作曲した「ワタリドリノウタ」をはじめ、「糸」「ミッキーマウスマーチ」「涙そうそう」などがご講演を通じて、その場に相応しく演奏されました。

なかでも「チャルダーシュ」は、2006~07にかけてオリンピックのフリー演技などで浅田真央選手が使用した曲で、難曲の一つに数えられていますが、濱島氏はこれを、弾きながら片足回転を繰り返す演奏で大喝采を受けました。おまけにラストシーンではイナバウアーよろしく、後方に反り返って演奏する技まで披露してくれました。(写真上)

これらのパフォーマンスは、ヴァイオリンの演奏会のためのものというよりは、濱島氏がご自身の「こころをつなぐ音楽療法」の観点から、患者さんとのコミュニケーション用に開発したものといっていいでしょう。
音楽療法のもとでは、音楽そのものが療法の手段として使用されるばかりでなく、音を発する様々な媒体が活用されます。例えば、「レインスティック」は直径5センチ・長さ1メートルほどの円筒状の楽器ですが、(写真上)傾けると優しい雨だれの音が続くのです。医師との連携により、患者さんとの1対1の「心をつなぐコミュニケーション」こそが最良の療法と考えている濱島氏にとっては「手拍子」も重要な音楽で、「ミッキーマウスマーチ」に乗せて会場の2つのグループがリズムを取り合う場面では、いつしか、教室一杯に和やかな笑顔と満ち足りた表情があふれました。

人間は言うに及ばず、生き物に対して音楽が持つ力は測り知れません。心や感情に働きかけて安らぎや穏やかさ、達成感を与えてくれる心理的側面、発声に際して肺の働きを活性化したり、リズムに合わせて身体全体を動かしたりする生理的側面、集団で歌ったり演奏したり一体感を作っていこうとする社会的側面など、その効用はよく知られています。

また、医師の協力を得ながら、患者さんと療法士がコミュニケーションをとって繰り広げる一連の作業は、患者さんの支援者や介護者、そして家族までもが加わって、とりまく者すべてが幸せに繋がっていく連鎖反応を生み出します。
濱島氏はこの連鎖反応を「幸せの相互作用」と呼んでいます。
1回30分ほどの在宅療法ですが、演奏を聴いた患者さんの中には「濱島さんの演奏を聴くときは、美味しいご飯を食べているときみたいだよ」とか、下半身が麻痺してしまった方が濱島氏とのコミュニケーションで心が通い合い、ハーモニカ演奏が上達し、ヴァイオリンとのセッションに成功、3年連続で病院内のコンサートに出演などのお話をいただきました。

ご講演を聴いての学生諸君のレポートには「思わず涙がでてしまいました。これだけ人を動かすことができる「音楽」は本当に素晴らしいと思いました。」「私のおばあちゃんにも聴かせてあげたいと思いました。」「濱島さんがとても楽しそうに曲を弾いていたので、見ているこっちもとても楽しく、思わず笑顔になりました。」「精神的に追い詰められていたのが、少し楽になりました。本当にありおがとうございました。もう少し頑張ってみようと思います。心から感謝します。」などが数多く述べられていました。

質問をする学生

質問をする学生

質問をする学生

質問をする学生

質問をする学生

質問をする学生

現代マネジメント研究第6回の様子

母上が音楽療法に取り組んでおられ、また福祉が勉強できるということで中部学院大学人間福祉学部に入学して在学中にこの資格を取得した濱島氏、大学の先輩としていっそう身近に感じるとともに、片桐学長からの「こころをつなぐの真意を考えよう」の謝辞とともに、応援の拍手で感謝の意を表しました。

(文責:今井春昭、 写真:林賢一・野口晃一郎)

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