経営学部

「現代マネジメント研究」 第3回 宮地正直氏 講義

2017.05.24

2017年度 経営学部・シティカレッジ各務原/関 公開講座

第3回「AI(人工知能)・ロボット、世の中が変わる!」
株式会社電算システム 代表取締役会長執行役員CEO 宮地正直氏

中部学院大学・中部学院大学短期大学部などがその構成員となっている「学校法人岐阜済美学院」は、2018年に創立100周年を迎えます。
これに当たり、経営学部の前身である短期大学部経営情報学科時代から十数年間の伝統を誇る「現代産業研究」を新に「現代マネジメント研究」と改称して他学部・学科の教育課程の一部とするとともに、シティカレッジ関の皆様にも参加いただけるように生まれ変わって本講座がスターとしました。

宮地正直氏宮地正直氏

5月24日(水)、今年度第3回の「現代マネジメント研究」公開講座・シティカレッジ各務原・関公開講座を開催しました。
講師をお願いしたのは、株式会社電算システム代表取締役会長執行役員CEOの宮地正直氏、常務取締役執行役員の杉山正裕氏、そして平井大樹さんとロボットのSouta君です。
この日は学生、市民の皆様、大学関係者など約200人が拝聴しました。

株式会社電算システムは、ソフトウエアやアプリモバイルの開発などの情報サービス分野、コンビニ・銀行・郵便局・企業を結ぶ決済などの収納代行サービス分野の2本柱によって、東海地区のIT業界では初めて、2012(平成24)年に東証一部に上場しました。

急発展を遂げる会社を築き上げられた宮地氏は、今日におけるあらゆるマネジメントの基本を「変化への対応」とされ、発想を変え続けることの大切さを、4つのキーワード、「IoT」「AI」「ロボット」そして「Fin Tech」を上げて総合的に述べられました。
これらの底流にあるのは創造的破壊(イノベーション)であることは言うまでもありません。

"Internet of Things" による膨大なビッグデータを分析して様々な目的に活用するには、"Artificial Intelligence"の力が不可欠であり、人間が作る「考える機械」であるAIは、自分が目を持ち、人間だけの領域であった認識能力を備えて、自分が自分を進化させていくことができるようになってきました。例えば、4つのタイヤの上に「IoT」「AI」が載っている姿を想像してみましょう。自動車はもはやハードウエアではなくソフトウエアとなるのです。

宮地正直氏

杉山正裕常務杉山正裕常務

同じように、ビジネスを変え、働き方を変えてしまうのがロボットです。
10~20年後には、ホワイトカラーが担っているビジネスの49%がロボットに代替されるであろうとされ、その数は30年後には100億台とも。従って、人口の減少する社会を恐れることはない、人間1人にロボット1台の時代が到来するのだからと強調されました。

ファイナンスとテクノロジーの合成語("Fin Tech")が生まれたのも創造的破壊の一つと言えるでしょう。ITが生み出す先端サービスや低コストの海外送金などは、銀行の機能を奪ってしまうかもしれません。

宮地会長の後を受けられた杉山常務は、AIとロボットについて、「AIとは」に始まる一連の技術革新と、現在におけるその成果についてご講演されました。キーワードは「ディープラーニング」と「シンギュラリティ」です。
前者について私たちがびっくりしたのは、iPhoneを使った音声認識と通訳のデモでした。タイムラグのほとんどない通訳は、文章の内容を理解してその意図を解釈する能力や、写真に何が写っているかを見て文字にする能力などがあってはじめて可能となります。

このようなAI特有の深層学習機能はやがて、汎用人工知能や強い人工知能を誕生させ、「知性」を創造して、人間の想像力さえ及ばない「超越的知性」を誕生させます。この仮説が後者のシンギュラリティ(技術的特異点)なのです。2045年にはこの点に到達すると予測され、この時点で人間の能力と社会が根底から覆ると考えられているとのことです。

杉山常務は最後に、AIとロボットが融合するとき人はどうしたらいいのか、と問いかけられました。「なぜ?」と問いを発し続けること、「総合的な判断能力」発揮すること、「良い意味の欲」「情熱」を大切にすること、の3点を強調されました。

最後に、気鋭の社員平井さんとロボットのSota君が会場を大いに笑わせてくれました。ロボットの国内市場は、2035年には10兆円規模とされていますが、株式会社電算システムが力を入れておられるのはサービスロボットです。

Sota君が勉強?しているのは窓口などでの受付業務で、臨機応変の対応がかなりできるようになったとのことです。
例えば、平井さんとのやりとりの中で、彼の年齢を「三十すぎ」と答えるなど「AIの進化」という言葉を実感することができました。

平井さんとSota君平井さんとSota君

学生諸君も市民の皆様も、「世の中が変わる!」ということと、「そのとき人間はどうするのか」という課題を突きつけられた90分でした。

(写真:今井信一・後藤直子、文:今井春昭)

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