経営学部

2016年度 経営学部公開講座「現代産業研究」

第5回「第4次産業革命。誰も知らない世界がやってくる(ドラッカー)」
株式会社電算システム 代表取締役会長執行役員CEO 宮地 正直 氏

6月15日(水)、今年度第5回の「現代産業研究公開講座・シティカレッジ各務原公開講座」を開催しました。講師をお願いしたのは、株式会社電算システム代表取締役会長執行役員CEOの宮地正直氏です。
この日は学生、市民の皆様、大学関係者など約150人が拝聴しました。

株式会社電算システム 代表取締役会長執行役員CEO 宮地 正直 氏
株式会社電算システム
代表取締役会長執行役員CEO
宮地 正直 氏

ソフトウエアやアプリモバイルの開発などの情報サービス分野、コンビニ・銀行・郵便局・企業を結ぶ決済などの収納代行サービス分野の2本柱によって、東海地区のIT業界では初の東証一部上場の会社を築き上げられた氏は、今日におけるあらゆるマネジメントの根本は、「変化への対応」であることを、つい最近乗船された潜水艦の体験をもとに切り出され、身を以て変化のなんたるかを知ることの大切さを強調されました。

岐阜済美学院理事長 片桐 武司 氏
岐阜済美学院 理事長
片桐 武司 氏

一同がうなずいたところへ突如、「本日はよろしくお願いします」と現れたのがロボットのペッパー君です。人間の代わりに何らかの作業を自律的に行うことができるロボット、とりわけ人型ロボットは今後、様々な人や環境に受け入れられるようになり、このロボティスク分野は、2035年には10兆円産業に成長するものと見込まれており、電算システムもいち早くこのソフト開発に進出されました。
氏は、「IoT革命の幕が開いた」と続けられました。この "Internet of Things" の重要なツールがAI(人工知能)で、IoTによる革命は、第1次産業革命が18世紀に蒸気機関の発明によって、第2次が19世紀に電気エネルギーの発明によって、そして第3次が20世紀後半のコンピュータの発明によって成し遂げられてきたように、第4次産業革命として、創造的破壊(イノベーション)を伴ってやってきたとされました。それは過去の3回と根本的に異なり、人間だけの領域であった「認識能力」を機械化してしまい、それによって人類の持つ生産様式や、働き方、あげくは人間関係までも根本的に変えてしまうインパクトを持っており、まさに「誰も知らない世界への突入」を意味しているというのです。
またこれにより、データが企業の資本になるという「データ資本主義」の考え方が生まれるとも。IoT革命はまた、その先端サービスとして、低コストの海外送金、ネット上でのお金の貸し借り仲介や資産運用の助言など、金融業務の分野を激変させるであろうと予測されました。
その結果10~20年後には、ホワイトカラーが担っているビジネスの半分がIoT、ロボットに代替されるであろうとされました。従って、人口の減少する社会を恐れることはない、このときのロボットは、100億台に達しているだろうからと強調されました。

ロボットのペッパー君
ロボットのペッパー君

ペッパー君と会話
ペッパー君と会話する様子

では、このような時代におけるDSK(電算システム)の基本戦略はどのようなものでしょうか。氏は、DSKのDはドラッカーのD、SはシュンペーターのSだと冗談めかして語られましたが、間違いなくこの2人が展開するマネジメント、即ち、顧客第一のマーケッティングやイノベーションを意識しておられるとのことでした。馬車を何台並べても汽車にはならない。経営の基本を「とにかくやってみる。」とし、原動力は「とにかく変えてみる。」、そして経営の命を「スピード」に置き(以上ドラッカーによる)、2015年の売り上げ289億円を2020年には500億に、営業利益を10億から35億に、そして社員も677人から800人にと、明確な目標を掲げて「夢より目標を持つことが大切である。」と断言されました。 この言葉は、第1回の講師の宗次客員教授が昨年強調された「夢を持つな、目標を持て」と全く同じで、強い説得力を持つものでした。

(文責:今井春昭、写真:村上進)

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