経営学部

2016年度 経営学部公開講座「現代産業研究」・シティカレッジ各務原公開講座

第4回「可能性への挑戦」
西濃運輸株式会社空手道部監督 岐阜県議会議員 若井敦子氏 講義

6月1日(水)、今年度第4回の「現代産業研究公開講座・シティカレッジ各務原公開講座」を開催しました。

講師をお願いしたのは、西濃運輸株式会社空手道部監督で岐阜県議会議員の若井敦子氏です。
この講座は、経営学部の前身である短期大学部経営情報学科時代から十数年間の伝統を持つ授業で、市民の皆様方のご要望にお応えして一般公開してきたものを、各務原シティカレッジ(現シティカレッジ各務原)開設の2006(平成18)年度から両者の連携事業としているものです。
この日は学生、市民の皆様、大学関係者など約150人が拝聴しました。

西濃運輸株式会社空手道部監督 岐阜県議会議員 若井敦子氏
西濃運輸株式会社空手道部監督 岐阜県議会議員 若井敦子氏

若井敦子氏

氏は、空手道着を着用して、片桐理事長、古田・片桐両学長とともに会場に入られました。
演壇に上られる時の一礼を拝見しても、さすが、世界空手道選手権4連覇というギネス世界記録保持者だけあって凜とした雰囲気が漂う中、胸の日の丸とJAPANの文字が一段と映えました。

お話はまず、空手道とは何かから始まりました。
氏が得意とされるのは「形(かた)」で、1対1で闘う「組手(くみて)」と違い四方八方に敵がいることを想定して、見えない敵と闘う技とのことです。
多くの形の技うち、氏が最も得意とされたのは「スーパーリンペイ」です。最高峰の技の一つで、ワールドカップ4連覇はこれにより達成されました。

高見君を相手にその一部を披露していただきましたが、会場は一瞬静まりかえり、その後、どっと沸きました。

VTRで拝見した2004(平成16)年のメキシコでの世界空手道選手権4連覇達成の模様には、会場から拍手が起きましたが、それは、若井さんの、試合中の勝ちたい一心の思いと、試合後の、敗者に対する深い思いやりの二つの姿勢を皆さんが見逃さなかったからだと思いました。

実は、そこに示された「自分の、人間としての成長を願う空手道の完成」こそ、若井神話・不敗神話を生んだ無敵の若井選手がたどり着いた、真の頂上だったというのです。
氏は、ご講演の中で何度も、「何かに気づき、行動に移したときが適齢期」、「限界なんて、自分が作ったもの。どんどん超えていける」と述べられました。

聴講の様子
 聴講の様子

氏の空手道人生は、どちらかといえば苦難の連続だったようです。
4歳のときにバイクに跳ね飛ばされて頭蓋骨・脊椎などを損傷しての長い入院生活に始まり、小学校1年生から大学まで続けた空手の道とナショナルチームへの夢の挫折・限界、監督を引き受け、岐阜国体での天皇杯・皇后杯獲得に貢献したものの、苦労された西濃運輸空手道部のチーム作りなど。

懸命に努力して全日本選手権8連覇など多くの大会で表彰台の真ん中に立たれ、世界空手道選手権も3連覇と絶頂期にあった中、最大の試練が訪れました。
2003(平成15)年の第58回静岡国体で、無名の新人に初戦で敗退してしまったのです。
このとき起こった会場のどよめき、ライバル選手のコーチの喜びよう、ありとあらゆるものが壊れていくのを体験されました。

人として駆けつけられた宮地正直氏と森田順子氏

会社の倉庫で涙をこらえて練習しながら、また、尊敬する師からの温かい激励に涙しながら、「勝つだけでいいのか、いかに生きるかではないか」を悟られた氏は、VTRで拝見したように、翌年のワールドカップでの一回り大きくなった偉大な若井さんになられたのです。
会場を去られるときに見せていただいたあの優しいまなざしが、政治の場で花開くことを祈ります。

(文責:今井春昭、 写真:村上進)

ページの先頭へ戻る